trichomonas
トリコモナス
トリコモナスとは
トリコモナスは、寄生虫の一種である「膣トリコモナス原虫」への感染によって起こる疾患です。膣トリコモナスという名前ですが男女どちらにも感染し、それぞれで症状を引き起こします。なお、原虫はとても小さな微生物ですので肉眼で見ることはできません。
日本で多い性感染症(性病)はクラミジアですが、世界的にはこのトリコモナスが最も多い性感染症と言われています。また、他の性感染症が比較的若年層に多いのに比べ、トリコモナスは中高年に多いのも特徴です。
症状
トリコモナスの症状で特徴的なのは、泡状で異臭を放つおりものが出ることです。感染直後は無症状であることも多いですが、徐々に症状が現れることもあります。
自然治癒することはありません。違和感に気づいたら早めに治療することが大切です。
- おりものの異常(泡状で異臭がする、量が増える、黄色・緑色・茶色のおりものが出る)
- 外性器・膣のかゆみや腫れ
- 排尿時・性交時の痛み など
感染経路
トリコモナスは一定の温度・湿度がある環境で生き延びるため、感染経路が多いのが特徴です。ほとんどが性行為による感染ですが、稀にタオルの共有や便座・浴槽を介して感染するケースも存在します。
犬・猫に感染するトリコモナスについて
犬や猫に感染するトリコモナスは「腸トリコモナス」と言って、膣トリコモナスとは別の種類です。人間に対する病原性はありません。
潜伏期間
5~10日程度
診断・検査
感染経路が多いため、まずは問診によって症状や感染機会について詳しく伺います。その後、必要に応じて膣分泌物(おりもの)を採取して検査を行います。
トリコモナスの発症タイミングには個人差が大きいため、感染直後は気がつかないことも多いです。違和感があればすぐに医療機関に相談するようにしましょう。
治療
抗原虫剤の内服、あるいは膣錠(1日1回、膣内に挿入するお薬)によって治療します。しかし、尿路への感染の可能性が有るため、内服薬での治療が原則になります。アルコールの摂取によって腹部の痛みや吐き気をもたらす恐れがありますので、抗原虫剤の服用中はアルコール厳禁です。また、妊娠中・授乳中の方は服用できない可能性もあります。詳しくは医師へご相談ください。
市販薬の使用にご注意ください
トリコモナスの症状として性器のかゆみ・ヒリヒリとした痛みなどが起こることがあります。しかし、トリコモナスは膣内に棲みつきますので、市販の塗り薬などでは根本的な解決になりません。一時的に症状を抑えることはできても、症状の悪化や皮膚トラブルにつながることがあります。
陰部に違和感がある際は自己判断せずに、大阪市中央区の谷町四丁目・谷町六丁目にあるミモザレディースクリニックへご相談ください。