pharyngeal gonorrhea
咽頭淋病(淋菌)
咽頭淋病とは
細菌の一種である淋菌への感染によって引き起こされる疾患が「淋病」です。淋菌は性器以外の部位に感染することもあり、とくにのど(咽頭)に感染した状態のことを「咽頭淋病」と呼びます。
のどの腫れや痛み、発熱など風邪に似た症状が現れますが、自覚症状に乏しいことも多く、感染に気づきにくいのが特徴です。性器周辺に潜む淋菌がオーラルセックスによってのどに感染することがありますので、淋病の症例としては近年増加傾向にあります。
症状
咽頭淋病では主に以下のような症状が現れます。風邪と症状が似ていますが、原因が異なるため風邪薬では治まりません。また、無症状、あるいは自覚されないほど症状が軽いケースも多いので注意が必要です。
- のどの腫れ・痛み・違和感
- 咳・痰
- 発熱 など
感染経路
淋病は粘膜や粘液、体液を介して感染するため、オーラルセックス(フェラチオやクンニリングス)によって性器からのどへ感染します。また、ごく僅かではありますが、咽頭淋病を発症している方とのキスでも感染する可能性も存在します。
症状の程度には個人差がありますので、知らない間にパートナーとの間で感染が起きている可能性もあります。
潜伏期間
2~7日
診断・検査
まずは問診で症状や感染機会について詳しく伺い、検査が必要と判断した場合はのどの検査を行います。なお、感染経路の性質上、淋菌に感染している方はクラミジアにも感染している可能性もありますので、同時にクラミジアの検査を勧めることもあります。
検査方法
うがい液を用いた検査のほか、のど粘膜の検査を行うこともあります。
治療
薬剤耐性を持つ淋菌も増えていることと、薬剤の患部への移行の問題からため、点滴での治療を行なっています。
再発・再感染について
淋病は適切な治療を行えば十分に治癒が見込める疾患です。しかし、症状が軽快だからといって治療を止めてしまうと、症状が再発することもあります。医師の指示に従って治療を続け、治療終了後は再検査を受けて完治したことをきちんと確認しましょう。当院では、治療効果判定の検査を受ける事をお勧めしております。内服終了後3週間以降での検査を行なっています。治療が終了していても治療効果判定結果が出るまでの期間は性交渉はお勧めしていません。ご本人様の治療が終了していてもパートナーが治療されていない状態であれば、ピンポン感染の原因になりますので、性交渉は控えるようにしましょう。
また、治癒後も体が淋菌への免疫を獲得することはありません。再感染のリスクがありますので、治療後もきちんと予防するようにしてください。