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毛じらみ症とは

毛じらみ症とは

毛じらみ症は「ケジラミ」という寄生虫が陰毛に棲みつくことで起こる疾患です。吸血性昆虫であるケジラミは人間の体毛に寄生して繁殖する性質を持っており、その過程で強いかゆみを引き起こします。
ケジラミには卵・幼虫・成虫の3段階があります。卵から孵化したケジラミは脱皮を繰り返しながら成長し、やがて成虫となって卵を産む、というサイクルを繰り返します。

一度寄生されると自然には治癒せず、風呂やシャワー程度では死滅しませんので、きちんと治療を受けてケジラミを取り除くようにしましょう。

症状

ケジラミが棲みついた箇所に強いかゆみが生じるのが特徴です。毛に灰色を帯びた卵が付着したり、下着に黒い汚れ(糞)が付いたりすることもあります。ケジラミ本体と卵は注視すれば肉眼でも確認できる程度の大きさです。

  • 感染部位の強いかゆみ
  • 掻いた箇所の炎症・痛み
  • 体毛への卵の付着
  • 下着に黒い点のような汚れの付着
  • など

感染経路

主にケジラミが寄生している部位の直接接触によって感染するため、性交時に陰毛が触れ合うことで感染することが多いです。毛じらみ症の症例は陰毛に多いですが、ケジラミは体毛のある場所であればどこにでも棲みつきます。

また、宿主から離れても48時間程度は生存しているため、寝具やタオルなどを介して感染する可能性もあります。

潜伏期間

4~8週間

  • 成虫の生息期間…約1か月
  • 卵が孵化するまでの期間…約1週間
  • 幼虫が成虫になるまでの期間…約2~3週間

診断・検査

まずは問診で症状や感染機会について詳しく伺います。そのうえで感染が疑われる箇所の視診を行い、ケジラミ本体やその卵が確認されれば毛じらみ症と診断します。
なお、ケジラミはタオルなどの共用によって家庭内感染を起こすこともあります。パートナーやご家族の感染が発覚した場合は、同時に治療を行うことをおすすめします。

診断・検査

治療

感染箇所の剃毛と薬剤配合の専用シャンプーによって治療を行います。ケジラミの孵化と成長のサイクルに合わせて治療を行う必要があるので、症状がなくなったからといって治療を中断すると、症状の再発を起こす可能性があります。医師の指示した期間はシャンプーの使用を継続するようにしてください。

なお、ケジラミは剃毛によって行き場を失うと、新たな住処を求めて別の場所に移動することがあります。そのため、自己判断での剃毛はせず、必ず医師の指示に従ってください。

毛じらみ症の予防について

一般的な性感染症(性病)であれば、性行為による感染はコンドームを装着することで予防が期待できます。しかし、ケジラミは毛との接触によって感染するため、コンドームでは防ぐことができません。

陰部のかゆみや卵の付着など、毛じらみ症の疑いがある際には性行為やタオル等の共有を控えるようにしましょう。