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マイコプラズマ・ウレアプラズマ・非クラミジア性非淋菌性子宮頸管炎

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非クラミジア性非淋菌性尿道炎について

非クラミジア性非淋菌性子宮頸管炎について

クラミジアや淋菌などが原因で子宮頸管炎や膣炎になっていることが多いですが、検査を行なってもクラミジア・淋菌が陰性であるケースも存在します。また、治療を行っても症状が持続する場合もあります。このような時に、多いのがマイコプラズマ・ウレアプラズマです。

マイコプラズマ

マイコプラズマは主として肺炎(マイコプラズマ肺炎)の原因となる細菌です。しかし、マイコプラズマには100を超える種類があり、中には感染すると尿道炎、子宮頚管炎などを引き起こすものもあります。名前こそ同じですが、肺炎と性感染症とで細菌の種類が異なります。

性感染症を引き起こすマイコプラズマは「マイコプラズマ・ジェニタリウム」と「マイコプラズマ・ホミニス」の2種類です。

ウレアプラズマ

マイコプラズマと同様に、ウレアプラズマも尿道炎や子宮頚管炎の原因となる細菌の一種です。感染経路や症状はマイコプラズマと似ていますが、菌としてはまったくの別物ですので、きちんと見極めたうえで適切な治療を行う必要があります。

ウレアプラズマにも多くの種類が存在しますが、性感染症を引き起こすのは「ウレアプラズマ・ウレアリチカム」と「ウレアプラズマ・パルバム」の2種類です。

症状

マイコプラズマ・ウレアプラズマに感染すると尿道や子宮頸部に炎症が起こるほか、下記のような症状が現れます。のどにも感染することがあるので注意が必要です。

  • おりものの異常(量が増える、黄色・緑色・茶色のおりものが出る)
  • 性器周辺の痛み、かゆみ、異臭
  • 尿道の違和感・排尿時の痛み
  • のどの痛み
  • など

※自覚症状がないこともあります

感染経路

マイコプラズマ・ウレアプラズマともに性行為によって感染するケースが多いです。オーラルセックスやキスでも感染することがあり、性器だけではなくのどにも感染することがあります。なおマイコプラズマ肺炎は飛沫感染しますが、性感染症のマイコプラズマにその心配はありません。

クラミジア・淋病とマイコプラズマ・ウレアプラズマは感染経路や症状が似ているため、判断しにくいケースもあります。クラミジア・淋病の検査で陰性であったとしても、症状が治まらない場合には必ず医師に相談するようにしてください。

潜伏期間

1~5週間程度

診断・検査

まずは問診で症状の有無や感染機会について詳しく伺います。そのうえで必要に応じて検査を行います。膣分泌物検査やのどの検査など、症状が現れている部位にあわせた検査を行います。

診断・検査

クラミジア・淋病とマイコプラズマ・ウレアプラズマ

クラミジア・淋病とマイコプラズマ・ウレアプラズマは症状が似ているため、的確な診断が重要です。クラミジア・淋病の検査ではマイコプラズマ・ウレアプラズマを検知できないため、陰性だったからと安心していると症状を悪化させてしまう恐れがあります。

「クラミジア・淋病の検査で陰性だったが症状が続いている」「クラミジア・淋病の治療を続けてもなかなか症状が改善しない」などの場合は、違う疾患である可能性がありますので、必ず医師に相談してください。

治療

抗生物質の内服によって治療を行います。マイコプラズマ・ウレアプラズマともに、基本的には一定期間の抗生物質の服用で完治が見込めます。

しかし、近年では薬の効かない耐性菌の増加が問題となっているので注意が必要です。治るまできちんと治療を続け、治療後は再度検査を受けて完治したことを確認しましょう。

耐性菌について

マイコプラズマ・ウレアプラズマには、抗生物質への耐性を持つ「耐性菌」が存在し、その症例も徐々に増えています。そのため、マイコプラズマ・ウレアプラズマは一度の治療では完治しないケースもあります。治療時にもご案内しますが、抗生物質による治療が終わった後は必ず完治しているかどうかの検査を受けるようにしてください。

完治するまで時間がかかることもありますが、きちんと治るまで根気よく治療を続けていくことが大切です。

健康保険の適用について

マイコプラズマ・ウレアプラズマの治療では、菌の種類によって処方する抗生物質が異なります。しかし、耐性菌が増加していることもあり、効果的な抗生物質が定められていない症例もあります。そのため、抗生物質によって健康保険適用の有無が異なりますので注意してください。詳しくは医師へお尋ねください。